確定申告をしないとどうなる?無申告がバレる理由と怖いペナルティ
「うっかり確定申告を忘れてしまった」「少額の利益だから大丈夫だろう」と考えている方はいませんか?
確定申告をしていない場合、税務署からの指摘で、本来納めるべき税金に加えて、重いペナルティが課されることになります。
「まさかバレないだろう」と安易に考えるのは危険です。税務署はあなたが思っている以上に多くの情報を把握しており、無申告はほぼ確実に発覚します。
この記事では、確定申告を忘れた場合に何が起こるのか、そして万が一無申告の状態に気づいたときにどうすれば良いのかを、木村会計事務所が分かりやすく解説します。
なぜ無申告はバレる?税務署が持つ驚くべき情報網
「少額だからバレない」という考えは、残念ながら通用しません。税務署は、さまざまな経路から納税者の収入に関する情報を収集しています。
支払調書による情報収集
あなたが報酬を受け取った場合、報酬を支払った企業や個人は、税務署に「誰に、いつ、いくら支払ったか」を記載した支払調書を提出する義務があります。税務署はこの支払調書とあなたの申告内容を照合することで、収入を把握しています。あなたが申告していなくても、税務署は「この人には収入があるのに申告がない」と気づくのです。
反面調査
あなたの取引先が税務調査を受けた際、その取引記録からあなたの存在や取引内容が明らかになることがあります。この場合、税務署があなたの申告状況を調べるという流れで、芋づる式に無申告が発覚するケースです。
密告情報やデータ突合
国税庁のウェブサイトには情報提供窓口があり、「副業の収入を申告していないようだ」といった情報が寄せられることもあります。また、ECサイトの売上、SNSでの活動、銀行口座の入出金履歴など、さまざまなデータと照合することで、無申告の疑いがある納税者を特定します。税務署はすぐに動かず、数年分のデータを蓄積してからまとめて調査に入ることも珍しくありません。
このように、税務署には非常に多くの情報が集まっており、無申告はほぼ確実にバレます。
無申告で課される3つの「重いペナルティ」
もし無申告が税務署にバレてしまうと、本来納めるべき税金に加えて、さらに附帯税というペナルティとしての税金が課されます。この附帯税は想像以上に重い負担となります。
1. 延滞税
これは、税金を期限までに納めなかったことに対する「遅延利息」のようなものです。納付期限の翌日から、実際に納付した日までの日数に応じて課されます。
2. 無申告加算税
確定申告の期限までに申告書を提出しなかった場合に課される罰金です。税務調査の連絡を受ける前に自主的に申告すれば、税率は軽減されますが、税務署からの指摘を受けてから申告する場合には、税率が上がります。
3. 重加算税
最も重いペナルティがこの重加算税です。単なる申告忘れではなく、意図的に収入を隠すなど悪質な方法で税金を逃れようとしたと判断された場合に課されます。事実を偽って隠そうとした行為があったとみなされると適用され、税率も高くなります。
無申告で生じる社会的・法的なリスク
金銭的なペナルティだけでなく、無申告がバレることは、あなたの社会的信用にも大きな影響を与えます。
税務署の「要注意人物」に
一度重加算税を課されるなどすると、税務署の「要注意人物」としてマークされ、今後も頻繁に税務調査の対象となったり、融資や許認可の審査に影響が出たりする可能性があります。
財産の差し押さえ(滞納処分)
追徴された税金やペナルティを支払わずに滞納を続ければ、最悪の場合、預貯金や不動産、給与などが差し押さえられることがあります。これは国が強制的に財産を差し押さえ、税金に充てる最終手段です。
刑事罰のリスク
非常に悪質な脱税と判断された場合は、刑事罰の対象となる可能性もゼロではありません。逮捕や起訴、懲役刑や罰金刑が科せられ、キャリアや人生に深刻な影響を与えることになります。
「しまった!」と思ったら、今すぐ専門家へ相談を
税金に関する知識は複雑で、一人で抱え込んでいると、事態がより深刻になることも少なくありません。
もし「確定申告をしていない」「どうしたらいいかわからない」と不安を感じているなら、できるだけ早く税理士などの専門家へ相談することをおすすめします。
自主的に期限後申告をすることで、無申告加算税の税率が軽減されるなど、状況を改善できる可能性があります。督促状が届いてからでは選択肢が狭まってしまいます。
「税金が難しくてよくわからない」「どこに相談すればいいか分からない」 そうお考えなら、ぜひ木村会計事務所にご相談ください。あなたの状況を丁寧にヒアリングし、適切な申告方法や今後の対策についてアドバイスさせていただきます。
正しい知識を持って適切に納税することが、無用なトラブルを避け、安心して事業や生活を送るための最も重要な対策なのです。